How’s your weekend?

「週末なにしてた?」っていうのが主に月曜朝の職場でのあいさつらしいです。
挨拶みたいなものなのでリアルでは「It was good. And you?」ぐらいでいいんでしょうが。
先生側はだいたいわたしが何か映画か海外ドラマを観てると分かってるので、わたしもそれらの感想を言うのが常です。
「どこどこの公園に遊びに行きました」とか「日帰り旅行に行きました」とか言いたいもんですが、このご時勢とか関係なくインドアなので他に出かけることといえば美術館。

けど展覧会の感想って難しいんですよね〜。
絵を描く友達相手だったら(もちろん日本語で)いろいろ語りたい事が溢れ出るけど「この絵のなにが良いか?」を話すのは結構たいへん。
映画だったらストーリーとか映像とか登場人物とか…語れる対象がカテゴリーとしていろいろあるけど、一枚の絵画に対してどの部分にどの形容詞を付けよう?っていうのがすごく迷う。
英語の表現ってやっぱりはっきりしてるので、絵画っていういわば答えのないものに対してどう英語を当てはめればいいんだ?…ってなるんですよね。
はっきり言って「好きだから」っていう感想しかない。
そしてその理由は「なんとなく」としか…。
けど「なぜ好きなのか?」というはっきりした理由を聞かれるし、英語という言語がそういう文化を持ってるんだなとも思います。

それにしてもなぜここまで「Why?」を掘り下げるのか?
もちろん会話を続けるレッスンなので先生も聞いてくるんでしょうが、スクールのスタッフさん(定期的にカウンセリングをしてくれます)によると英語圏の美術学校では美術館に行ってその場で作品についてのディスカッションをする、という事を常時やってるそう。
心に湧いた気持ちを言語化する訓練が徹底されてるんですね。
日本人は「言葉にならない」気持ちを尊重する、むしろ「言葉にしない、わざわざ言葉にするのは無粋」という文化があるので対照的かもしれない。
それも分かるし好きですけどね。

よく「外国語を話すときは別の人格になる」「演技をする感覚に近い」などと聞きますが、外国語を勉強するっていうのは外国の文化や考え方を勉強するって事でやっぱりある程度の「成り切り」が必要なんだな、と思ったエピソードでした。

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