007 ノー・タイム・トゥ・ダイ

007シリーズ25作目にしてダニエル・クレイグ版ボンドの完結作。
前作から引き続くボンドの恋人であるマドレーヌ役はレア・セドゥ。
ボンドは彼女の宿敵でもある、ラミ・マレック演じるサフィンと対決する。

いや〜〜これが観られる日がとうとうやってきた!という感じです。
なにせ2019年末にはマスコミ試写があって、2020年4月の公開予定だったんですよね。
最悪2021年内も観られないのでは?ぐらいの覚悟してました。
公開延期される中でスマホの機種が古くなったからそこだけ撮り直した、などのニュースも聞きましたが、ボンドのスマホだったのか?マドレーヌのやつか?など、余計なことが気になったな。
そんな事も含めて本当にお疲れ様でしたと言いたい。
世界中の映画館スタッフにもね。
たぶんデカイ宣伝パネル出したり引っ込めたりほんと大変だったと思う!

初代ショーン・コネリー版から数えると約60年続いてるシリーズですが、代々のボンドが同一人物だと考えてる人もいればそんな事は特に考えてないという人もいて、本当に観る人によってスタンスが様々です。
ちなみにわたしはボンドが変わるたび別の宇宙に変わってる、ぐらいのちゃらんぽらんな考えで楽しんでる層です。
世代によっても見方が全然違いますしね。
40代のわたしですらティモシー・ダルトン版以前のはテレビでもほとんど観た事なくて、ピアース・ブロスナン版が始まった時は「えっ、あの歴史みたいなシリーズ復活すんの?」って感じだったし。
私が今回の映画を観に行った時もスタッフさんに半分抱きかかえられてゼエゼエ言いながら席に着いてたおじいちゃんがいました。
きっとコネリー版の頃から映画館で観るって決めてるようなファンなんだろうな、と感慨深い…と同時にこの時期なので密着してたスタッフさんは不安だっただろうな〜サービス業はほんと大変ですよ。

そんな007シリーズなので意見もかなり賛否ではっきり別れてるみたいですね。
前々作『スカイフォール』が007ファンだけでなく映画ファン的にも大絶賛で、続く『スペクター』もかなり完成度高かったと思います。
やっぱサム・メンデス監督は外さねえな〜って感じで。
今回のキャリー・ジョージ・フクナガ監督もめちゃくちゃ信頼できる監督で、ギミック感もあれば品の良さもあるから007と相性良さそうだと思ってました。
いろんな人が分析してるので言うまでもないですが、クレイグ版007は従来の007らしさを少しずつ剥がしていって人間ジェームズ・ボンドを描く…というテーマが一貫して在ったと思います。
なので、その完結版として「終わった!」感がすごくあったと思う。
まあストーリーで変なところいくつかありますが元々007シリーズは祭りみたいなもんだと思ってたからわたしは別にいい。

何より最高だったのはボンドに恋愛感情抱かない女性キャラが2人も登場したこと!
これはものすごい事件と言ってもいいんじゃないでしょうか?
だいたいいつもメインのボンドガール(この呼称もいかにも「お飾りの女性」って感じなのでもう使えないかもね)がいて、成り行き的にねんごろになるガールが他に1人か2人いる…っていうのがデフォルトでしたがクレイグ版になってからボンドだいぶ真面目になった。
ラシャーナ・リンチ演じる新007のボンドに対する「なんでこいつモテんの?」って冷たい視線、アナ・デ・アルマス演じるパロマ(大人気!)の「じゃ!あたし彼氏と約束あるんで〜〜」みたいに残業せずささっと退場する軽さ…まさに2020年以降の女性たちって感じでスタンディングオベーションしたかった!
ほんと、この女性たちでもう1作作ってほしいですまじで!

by
関連記事