ドクター・スリープ

スタンリー・キューブリックによって映画化もされたスティーブン・キングの傑作ホラー『シャイニング』の40年後を描いた正式続編。

『シャイニング』といえば斧でかち割った扉から顔を出すジャック・ニコルソンと怯えるシェリー・デュヴァル、双子の少女、押し寄せる血の波、幾何学模様のカーペット…と様々なビジョンが観た人の記憶にこびりついてますよね。
もしかしたら映画を観てない人にもこれらのビジョンはもはやアイコンとして有名かも。
原作者のスティーブン・キングはキューブリックの映画版にはものすごく激怒した、というのは有名な話ですが、今回の『ドクター・スリープ』には脚本の時点から大満足だったようで、映像特典のメイキングでも監督となかよく語り合ってました。

ジャンプマンガみたいなサイキック・アクション!

この映画は映画館で見逃してしまって、配信でもついつい後回しにしてたんですがツイッターで「もうすぐ配信終わるよ!」って複数の人が視聴を勧めてたのであわてて観たんですが結果、めちゃくちゃおもしろくてハマってしまいました!
こういう時ツイッターほんと助かる〜!
現在はどこの配信でもサブスク対象になっていないのでBlu-ray買いましたよ。
ジャンル的にはホラーというよりサイキック・アクションと言っていいぐらいの対決が描かれて敵も団体だし、まるで少年ジャンプのマンガか筒井康隆の『七瀬ふたたび』のような超能力バトルものでした。

レベッカ・ファーガソンがすごい!

特に敵シャイニング軍団のリーダー、レベッカ・ファーガソンの奮闘っぷりに拍手したい!
ファーガソンさんって超プロフェッショナルの役か家庭で胡蝶蘭とか栽培してそうなスーパー奥さんみたいなイメージがあって、あまりコテンパンにやられるとこ見た事ないんですがこの映画ではまさに「コテンパン」な目に何度も遭っていて新鮮でした。
スーパーマーケットでシャイニング少女のアブラちゃんの精神が自分に入ってきてる事を察知するファーガソンさんは、ジョジョ3部でジョナサンに念写されてる事に気付くDIOみたいでかっこよかった!

ユアンが師から弟子へ、という構造はもしや…?

主人公は『シャイニング』のジャック・トランス(ジャック・ニコルソン)の息子ダニーの40年後で、ユアン・マクレガーが演じています。
先述したマンガっぽいおもしろさについ注目してしまいますが、彼の目線になると今回の続編はとても優しい、感動的な話になってます。
自分が師から受け継いだものを新しい世代のアブラに引き継ぐ…って流れはジェダイみたい。
ラストシーンがちょっとスター・ウォーズっぽいのも意図的なのかな?

監督はNetflixの『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』『真夜中のミサ』などが話題になったマイク・フラナガン。
この方はいつも自分の作品に奥さんのケイト・シーゲルを出演させるので、多分本当はファーガソンの役を奥さんにやらせたかったんじゃないかな?と勝手に思ってます、ちょっと顔が似てるし。

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