エターナルズ

マーベル・シネマティック・ユニバース最新作。
7000年もの間、人間社会に溶け込みながら「ディヴィアンツ」と呼ばれる脅威から地球を守ってきたエターナルズ。
リーダーのエイジャックは再集結を呼びかけるが謎の死を遂げ、セルシがその後継者となる。

これの前の『シャン・チー〜』でも思った、ていうか毎回思ってるんですが観る前はいつも
「もうマーベルはいいや」
「今度こそもう観ない」

って思うんですよ。
もういい加減多すぎだろ、と。
公開前に徐々に発表されるビジュアルとか見ても「う〜ん…」ってなるし。
けど観ましたよ、まんまと、今回も、初日の初回に。
今回ほど予告とか観て「う〜ん…どうなんだ…?」って不安に思ったマーベル作品もなかったけど。

同時に「えっあの監督なの??」って驚いた作品もなかった。
なにせ『ザ・ライダー』『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督です!
地球上の人間ほぼ全員「えっアメコミ映画を??」って思ったはず。
けど原作の世界観を知ってる人は「アリやな…」って思ったかも。
それぐらい、観た後となってはジャオ監督以外ないだろと思うぐらい合ってた。
やっぱりジャオ監督の、人間と大地を見つめるあの感じがまんまエターナルズという存在そのものなんですよね。
snsで見た「ジャオ監督は地球が好き」「毎作本物に演技させるジャオ監督なので今回も本物のエターナルズに演技させてるのかも知れない」などの感想にうなずきまくりです。
思ったよりギャグも多くて何度も笑いました。
これは本当に意外だった!

上映時間も長いし好き嫌いは結構分かれてるみたいですがわたしはこれ、めちゃくちゃ好きです!
わたしのsnsのTLでは熱狂に近いぐらいの高評価なので、好きになる人はとことんハマるタイプの映画かと。
ほんとにもう素晴らしい点は山ほどある。
10人という大所帯ヒーローチームなのでまんべんなんく描くのは本当に大変だったと思うけど、1人1人にグッとくる見せ場があってアクションもかっこよく美しい。
更に大所帯ゆえに身内でカップルやコンビができるのも見ていて楽しい。
セナとギルガメッシュとの、恋愛か友情か名前をつけるのも無粋なぐらいの尊い関係性とか2時間半超えの大作の中ではほんの一瞬なんだけど永遠だなって思うし、それをアンジェリーナ・ジョリーとマ・ドンソクに演じさせるってほんとに夢見てるんじゃないか?って鑑賞中何度も思いました。
他のキャスティングも、キャスティングされたいきさつとか監督から言われた演技アプローチの話など…ネットに転がってるトピックスどれ拾ってもたまらないエピソードばかりですね!
インタビュー映像全て収録してくれたらBlu-ray買うよ!

紳士的に振舞ってはいるものの「俺こそがリーダーだ」ってオーラがダダ漏れの元カレを横目に、新たなリーダーとして奮闘するセルシ(とても優しい)の姿も現代的でした。
いや〜セルシ、イラスト描くならやっぱり最初は彼女だろって思って画像検索しましたが全員集合してる写真でもいつもすみっこに居るんですよね。
こんな大作で、しかもヒーロー映画でこんな控えめな主人公いる?
あと普段生活してる時の服や小物もヒーロースーツと同じ緑色をチョイスしてるセルシかわいい。

書きたい感想がとめどなくあるのですが、やはり『ゲーム・オブ・スローンズ』好きとしてはリチャード・マッデン&キット・ハリントンの共演シーンは泣けるシーンじゃないのに泣きそうになったし、終盤明かされるエターナルズの存在の秘密なんかはこういう大作で久々にガーンって頭殴られたような気持ちになったし、とにかく感情がすごい。
吹替版は『ゲーム・オブ・スローンズ』の2人がちゃんとGoTでの担当声優さんで吹き替えられてるので2回目観に行きます。

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