セックス・エデュケーション
Netflixオリジナルのイギリス製ドラマシリーズ。
有名なセックス・カウンセラーを母に持つ高校生オーティスが学校内の性の悩みを解決していく。
2019年から始まったシリーズのシーズン3が配信されました。
NetflixオリジナルにはLGBTQや性に関する良作ドラマ、ドキュメンタリーがたくさんありますがこのシリーズはその中でも傑作中の傑作じゃないかと思います。
あまり「これを観てないなんて…」とか言うのは好きじゃないですが、Netflix入ってるのにこれを観てないのは勿体無い!とわたしが思う3本はこれと『ボージャック・ホースマン』『クィア・アイ』です。
この作品のタイトルはまんま「性教育」というだけあって、もう日本の中高校生の教科書に載せるべきでは?って思うぐらい。
現在、日本では緊急避妊薬を手軽に買えるようにという動きがやっと始まりましたが、このドラマでは避妊せず寝てしまった高校生の男女が翌日ドラッグストアに行って緊急避妊薬を購入する、というシーンがありました。
しかもお金を払うのは男子。
「これがマナーです」っていうぐらいスマートにそれをするんですよね。
社会全体の意識と成熟度の差を見せつけられたようなシーンでした。
けど日本と同じく痴漢などの性被害はもちろんあって、その問題も語られる。
決して普段仲良くない女子たちが性被害にあった女子に寄り添うエピソードは傑作でした。
被害にあった女子は今回のシーズン3でカウンセリングに通っていたり、シーズンをまたいでもその心の傷を軽く扱っていないのもすばらしい。
過去シーズンにもすばらしいエピソードが盛りだくさんだったので、今回のシーズン3も一気に観てしまいました。
今回はいくつかの失恋が切なかったですね〜。
過去シーズンでヴィラン的位置にいた前校長が仕事でもプライベートでも挫折し、どん底を経験しながら少しずつ魅力ある人間になっていく…っていうのも長く続くドラマならではの味わいで、結局のところこのドラマで完全に嫌いになれるキャラっていないんですよね。
新しく赴任した校長もまじでそれは酷いよってことを生徒にするけど、彼女自身も女性の役割を完璧にこなそうとした結果、自称フェミニストなのに差別主義者になってるっていう歪みがあって無自覚に傷ついてる。
大人も子供も恥ずかしい失敗をしたり、人を傷つけてしまったりを繰り返して成長していく様子に好感しかありません。
シーズン2と3の間が結構空いていたのでちょっと忘れていたこともあったし、またシーズン1から見返したいと思いました。
あ〜あのカップルすごく好きだったのに別れちゃった…とか、せっかく上手くいったのに片方が留学?遠距離とか無理じゃない?…とか、やきもきする事だらけでシーズン4も楽しみ!