デュエリスト/決闘者
1977年のリドリー・スコット初監督作品。
1800年代のフランスで、些細な諍いをきっかけに度々決闘する事になる2人の兵士を描く。
『最後の決闘裁判』公開に併せて各配信で100円レンタルされていたので10年ぶりぐらいに観ました。
前回観たのは、記憶が間違っているかも知れませんがTSUTAYAさんの良品発掘シリーズに入っていたかと思います。
TSUTAYA、もっぱらサブスク生活になってからしばらく行ってませんが、この良品発掘シリーズのチョイスはすごく良いんですよね〜。
配信されていない作品もたくさんあるし、元々知らなかった映画でも店頭で気になって借りてみたらものすごい傑作だった!みたいな幸福な出会いもあって、こういうのは配信では少ない気がします。
ちなみにわたしがレンタルしたDVDには特典映像でリドリー&トニーのスコット兄弟が恐らく10代の頃に撮った短編が収録されていて、兄弟の母親が出演していたと記憶しています。
この『デュエリスト/決闘者』はタイトルの通りひたすら決闘者2人の姿を追っていて、傑作なんですけどちょっと変わった映画です。
ほんとに些細ないざこざでハーヴェイ・カイテルから恨みを買ってしまったキース・キャラダインが、申し込まれた決闘初戦で勝ってしまったもんだからその後15年ぐらい事ある毎に決闘をふっかけられる…っていう、ストーカー映画ってカテゴライズしていいぐらいのしつこい話。
ハーヴェイ・カイテルに恨まれたらすごい嫌だな〜。
あとこの映画が持つ奇妙な印象の要因として1つ挙げられるのは初期の2人の髪型。
フェイスサイドの髪を三つ編みにしている、一見アーミッシュみたいな髪型を兵士たちみんなしているんですが、これは時代性なのか階級的にこの髪型が義務化されているのか?それは不明です。
初監督作という事でリドリー・スコット作品の中では小規模な方だと思いますが、そのおかげでストイックに削ぎ落とされた作風に仕上がっているのがまさに細い刃みたいで美しく、そういうバランスも素晴らしいです。