DUNE/デューン 砂の惑星

1965年に第1作が始まった長編SF小説の映画化。
地球外の惑星で人類が宇宙帝国を築く時代、砂漠の惑星”デューン”を統治することになったアトレイデス家の嫡男ポールは、デューンで採掘される香料”メランジ”を巡る陰謀に巻き込まれる。

1984年のデイヴィッド・リンチ監督版は何度かテレビで観た覚えがありますがポールの特訓シーンぐらいしか覚えてません。
失敗作とされていますがキャラクターデザインなど写真だけ見ると惹かれるものがあります。
その後いくつかのテレビ映画が作られ、2013年にはアレハンドロ・ホドロフスキー監督がかつて『DUNE』映画化を企画、準備しながらも製作中止になった過程を追うドキュメンタリー『ホドロフスキーのDUNE』が公開され、話題になりました。
今回の『DUNE』を観た後でホドロフスキーのをアマプラで観直しましたが、おもしろいんだけど「無理に決まってんだろそんなもん!」の連続でした。
特にキャスティング。まあおもしろいんだけどね。
ただ、ホドロフスキーが仕事を依頼したアーティスト達の仕事は本当に素晴らしく、特にイメージボードやキャラクターデザインを担当したフランスの伝説的なバンド・デシネ作家であるメビウスの作品群は目を見張る美しさ鮮やかさです。

で、今回の『DUNE』を観ていて感じたのはトールキン、メビウスそして宮崎駿などが戦後〜80年代に数珠つなぎのように描いてきた「別世界・別宇宙」が全部繋がっているような感覚でした。
我々の住む世界とは完全に別世界、もしくは変わり果てた世界なんだけどやっぱりどこか繋がっているような、作者たちにその意図はなくてもなにか「これは現在の環境問題やエネルギー問題を問いているのでは?」みたいに思わされるところがある。
それら全てを今回の『DUNE』で目の当たりにしたような気がしました。

わたしは最も疎いジャンルがSFなので感想もあやふやですが素晴らしく成功した映像化だと思います。
part2の製作が現時点ではまだ正式に決定していないようですが、これは作らないでどうする!?って思いますね。
これ全然序盤じゃん、ってところで終わってるもん。
『ロード・オブ・ザ・リング』に例えると1作目で裂け谷を出発したあたりかな?

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