恋はデジャ・ブ

アメリカの各地で毎年2月2日に行われる「グラウンドホック・デー」を取材しに来た傲慢な気象予報士が何度も2月2日を繰り返す事になる。限定された時間を繰り返すタイムループジャンルの代表作。

1993年の映画なんですが「何ちゅう日本語タイトルだ」と思いますね。
この頃なんでもかんでも「愛と〜」とか「恋の〜」とかを付ける悪習がありました。
中高生のわたしはまだマーケティング的な大人の事情が分かっていなかったのでレンタルショップに並ぶ背表紙を見て本当に不思議でした。
原題は『Groundhog Day』。
グラウンドホックとはウッドチャックのことで、マーモット系のかわいい動物。
2月2日にこの動物に春の到来を占ってもらう…という文字にするとよく分からないイベントなんですが、検索するとシルクハット被ったおじさんたちがかわいい動物抱っこして大喜びしてる写真がたくさん出てきますよ。
一応アメリカ大使館の公式記事のリンク貼っておきますね。
https://amview.japan.usembassy.gov/groundhog-day/

そしてこの映画はこの「グラウンドホック・デー」の本場、ペンシルバニア州の田舎町で1人の男性が同じ日を何度も何度も繰り返す…というストーリー。
わたしはいまだにタイムループものの映画やアニメを見ると、それがジャンルの呼称であるかのように「『恋はデジャ・ブ』みたいなやつ」って思います。
…という事をツイートしたらアメリカ在住の方から「アメリカでもみんな”Groundhog Dayもの”と呼びます」と教えてもらいました。
タイムループというとジャンルとしてはSFになるのに、いわゆるラブコメであるこの映画がその代表作になってる、っていうのはおもしろい。

タイムループものの代表作であると同時に「傲慢な男が田舎町で暮らし、人々と関わるうちに改心していく」という王道の代表作でもあります。
こういうのはキリスト教が関係してるのかな?
主演のビル・マーレイはこういう役がめちゃくちゃハマるので傑作としていつまでも残るんでしょうね。
この映画を観ると誰でも「自分だったらこの悠久の時間をどう使うだろう?」と考えると思います。
映画のなかでビル・マーレイが取った行動のひとつである「楽器を習得する」っていうのはめちゃくちゃ良いなと思いました。

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