或る夜の出来事

1934年のアメリカ映画。
アカデミー賞作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・脚本賞という主要な賞を総なめしました。
監督はフランク・キャプラ。

映画にハマりだした中学生の頃から白黒の古い映画をよく観ていて、その頃から好きな一本です。
古いとは思ってましたが今回改めて製作年を見て1934年だって事にびっくりしました。漠然と50年代ぐらいだと思ってた…。

監督のフランク・キャプラは『素晴らしき哉、人生!』などが有名な監督。
今は違うと思いますが、昔わたしが聞いていたのは「アメリカではクリスマスに毎年『素晴らしき哉、人生!』と『三十四丁目の奇蹟』をテレビ放送する」という事でした。
だからアメリカに住んでる人はみんなキャプラが好きでキャプラで大泣きするんだろうな〜と思ってました。
日本だと『おしん』みたいな?(観た事ないし映画じゃないですが)

『或る夜の出来事』は今観るともちろん古き良き〜って感じの作品ですが、クラーク・ゲイブル演じる落ち目の新聞記者が今だったらロバート・ダウニー・Jr. とかが演じそうな、少しふざけた感じでずる賢さもあるキャラクターで、当時はやっぱり品行方正な男性主人公の方が主流だったと思うので新しかったんじゃないかと思います。
彼と一緒に旅をする事になるのが世間知らずのお嬢様、という設定なので『塔の上のラプンツェル』みたいでもある。
ちなみにラプンツェルと旅をするフリン・ライダーというキャラクターはディズニーの女性クリエイターたちが「魅力ある男性とは?」を徹底的に煮詰めて、男性スタッフにも「友達になりたい」と思えるか?をリサーチしまくって生まれた究極の「理想の男性像」で、実際ものすごく人気のあるキャラクターです。
なので、こういう男性キャラクターは時代を超えて人気なんですね。
クローデット・コルベール演じるお嬢様も人の言いなりにはならない強気なキャラクターで、この2人の掛け合いがとにかく楽しい。

また『新世紀エヴァンゲリオン』でアスカが言う「これは決して崩れる事のないジェリコの壁よ」というセリフの「ジェリコの壁」や、女性がスカートをまくり上げて美脚でヒッチハイクをする…という何度も使われてるシチュエーションはこの映画が元になっています。
まさに古典の中の古典と言える作品であると同時に、軽く観られるかわいらしい映画です。

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